しりとーりー

一人でしりとりをして出た言葉を題材に絵を描く。ついでにお話も書く。

しりとり<1>

<しりとり1-7>ぬいぐるみ

「賢いかはともかく、ニグマトゥリンはとてもかわいいですよ」 オノプコ君は言いました。 するとカルピン博士は対抗心をかき立てられたように言いました。「かわいいと言うなら、私のスヌープチェリも負けてはいない」スヌープチェリとは博士の机の上に飾っ…

<しりとり1-6>いぬ

「大変お待たせ致しました」支店長はそう言いながらカルピン博士にお金の入った財布を恐る恐る渡しました。受け取った財布の中を見て博士は不満そうに言いました。「これっぽっち?」財布の中には紙幣が寂しくも数枚だけ入っていたのです。支店長は「はい。…

<しりとり 1-5>占い

突然のカルピン博士の行動に、窓口の女だけでなく他の銀行員たちも凍り付いたように動きを停止しました。「聞こえなかったのかね」時間が止まったような室内に博士の声が鋭く響きました。「私はお金を出すよう要求したのだ」すると部屋の奥に座っていた一人…

<しりとり1-4>銀行

カビたチーズは食用に適さないことを動物実験によって確認したカルピン博士は「唯一の食物であったチーズがその用をなさない以上、まったく、非常に面倒だが外出するしかない」と苦々しくいいました。そして、次なる行動である外出の準備をしながら、大変な…

<しりとり1-3>うさぎ

寸胴の中のチーズはすっかり熱が通り、さらには一生懸命カビを取り除いたカルピン博士の努力もあり、柔らかく溶けたそれは、見た目だけは立派なチーズフォンデュのチーズのようになりました。すっかり気を良くした博士は「これで忌々しいカビは死滅した」と…

<しりとり1-2>寸胴

悪臭を放つカビまみれのチーズを目の当たりにしたカルピン博士は、放心したようにそのチーズを見つめていました。偉大なる科学の使徒であるカルピン博士の心は折れてしまったのでしょうか?もちろん、そうではありません。彼は多くの難問にもくじけることの…

<しりとり 1-1>チーズ

自宅兼研究室で昼寝をしていた偉大なる研究者、カルピン博士は唐突な違和感に目を覚ましました。「いったいどうしたことだろう?」普段なら昼寝中には絶対に眼を覚まさないはずなので、本当に奇妙なことだと思いました。しかし、原因はすぐにわかりました。 …